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2012/02/27

十勝管内でのエゾシカ学校給食試食会

2月10日に帯広で十勝総合振興局主催によるエゾシカを使った学校給食のプレゼンが行われました。食材の提供と調理は『十勝ジビエ協議会』の会員企業4社の協力があり、エレゾ社(豊頃町)、上田精肉店(新得町)、鷹の巣農林(上士幌町)、ドリームヒル・トムラウシ(新得町)から8つのメニュー提案がありました。試食をして導入を検討する学校給食関係者の方々も十勝管内8市町村から集まり、美味しいエゾシカ料理を味わいながら学校給食導入へ向けての意見交換が行われました。
エゾシカ料理を味わう十勝管内の学校給食担当者の方々
価格等の壁があるものの、ジビエ協議会のメンバーはこの日のために、「十勝の子供たちに安全安心な十勝の恵みを食べてもらいたい」との思いから、いろいろなメニューが提案されました。







十勝では昔から先住民族のアイヌがエゾシカを主食として生活していました。明治初期には記録的な大雪や乱獲によりエゾシカが一時大量に減少しました。この頃には主食が取れずに餓死する者まで出たと聞きます。これを機会にアイヌは狩猟生活から農耕生活へ転向してゆきます。このような先人の食文化を学ぶ事も大切な食育です。

地産地消型の学校給食は食文化の継承や創造にもつながるばかりではなく、地域産業が活性化し、関連産業の発展につながり、最終的には地域の活性化にもつながります。この効果は将来、地域の発展を支えてゆく子供たちにとって特に理解を深めることが大切ではないでしょうか。


参加メンバーで熱い討論会
十勝地域においてもエゾシカによる農林被害は深刻なものとなっており、今後は食育の一環として、エゾシカとのふれあい体験や調理・加工体験を通して、十勝に根差した食材であるエゾシカとの付き合いを深めてゆく必要があります。ただし、このエゾシカに関する食育を充実させるためには、行政や学校、生産者の他にも栄養士会や調理師会といったネットワークの構築で、エゾシカに関する食育のための環境や設備の整備が前提となることを忘れてはいけません。


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